今日、会社で休憩していると別部署の女性(以後Tさん)から
これ、いる?
と小さな紙袋に入った3つのパンのような物をを手渡された。
それは丁寧に透明なビニール袋でまとめてリボンで括ってあり、そのリボンの部分にアルファベットで名前が書いてある。
こ…これは!?
それはまた別部署の女性のJさんの名前だった。
この女性、うーん…何と言うかとくに性格が悪いわけでもないのだが1番ピンとくる表現で言うならばちょっとクドい人なのである。
そのせいであまり評判は良くない。
その人の作ったパン(のような物)を自分にスルーパスしてきた訳だ。
しかし折角作られた物であるし食べる前から不味いと決めつけるのも人としてどうかと思うので頂きざますぐに1つを口にしてみた。
その瞬間、脳裏に自分が信奉する料理漫画のベテランシェフが放った名ゼリフが画像付きで浮かび上がった。
「料理には全部出るけの。怖いもんぞ…。自分を人に食べさせるんやけ。」
そんな妄想が通り過ぎて冷静に分析をすると味はそれほど悪くはない。
しかしかじり取ったその切り口から覗いているのは大雑把にカットされた皮も剥かれていないサツマイモの先端。
端部は捨てるだろ普通
そう思いながら噛み締めていくと生地がやや重い歯ごたえ。柔らかいのになかなか歯が通らない、そんな感触。
そしてこれはパンではなくスコーンか何か?の生地を指でこねて形を生成したのか不恰好な形に指で押したようなところがいくつもある。
先入観で判断した訳ではないけど、やっぱり料理と言うのは基本をしっかり守りつつも食べる相手の事を考えながら目標とする味や食感を想像できなければ美味しくはならないんだなと感じた出来事でした。