とある夜勤明けの話
午後15時頃、目が覚めて洗面所に行くと自分の起床を心待ちにしていたように嫁が嬉々としてこんな事を言った。
「聞いて聞いて!今日面白いことがいっぱいあってね!」
ふむふむ、そう言えば今日は嫁が歯医者の診察へ行く日だった。
その診察の際、歯型の模型が完成していたらしい。
その模型を前にしながらの医師との会話が
医師「あなた歯が小さいですね。そして歯が尖ってます」
嫁は23歳にしてまだ乳歯も多く残っていて虫歯こそほとんど無いのだが犬歯だけでなく臼歯も尖っている。
その小さくて尖った歯並びの模型を前に嫁が一言
「ピラニアみたいですね」
その場にいた医師も歯科医助手も大笑いしたそうだ。
そしてその帰りに買い物へ行くと、やたら張り切ったレジのオバちゃんから
「妊婦さんやね!大変だもんね!」
と荷物の袋詰めを手伝われたと言う。
更にその後家に帰る途中、小学校の隣の道路の歩道を歩いていると小学校の金網越しにちょっとぽっちゃりした男の子が大声で
「こんちはー!!」
と挨拶して来たのだそうだ。
突然のことに少し驚きながら嫁が挨拶を返すと、その男の子は後ろの方を振り返り
「おい、ババアがいるぞ!挨拶しろ!」
と友だちを呼び、その呼びかけに集まって来た数人の小学生たちから口々に
「ほんとや!ババアだ!!こんにちは!!!」
と連呼されたのだそうだ。
もう、怒るとか呆れるとかを通り越して嫁は笑いながらその場を後にしたそうだ。
まったく最近の小学生は躾がなっとらん(笑)
でも妊娠してからと言うもの1日を家で過ごす事が大半だった嫁が楽しそうに話すのを見て少し安心した出来事でした。
追加:そのピラニアみたいな歯型は普通は捨てちゃうらしいのですが実は医師から「要る?」と言われ、今家にあるのです(笑)